ゴルフスイング
Taddy Bear
短い距離だからと言って侮れない!アプローチだってきちんと風を読む!
残り30ヤードぴったりのアプローチショット。と思った瞬間、失速してバンカーへポトリ。
こんな経験、誰でもあるはず。
その時、ピンフラッグは揺れていませんでしたか?
アプローチショットはスコアに直結する大切な1打。距離だけでなく風の影響もしっかり頭に入れて打ちましょう。
1打目や2打目の風の読みはザックリで構わない
冷たい北風がコースを駆け抜けていく季節になりました。
北風の特徴は海の湿気が日本海側で雨や雪となり、日本アルプスを超えて太平洋側にやってくる時は乾いているので強い風速になること。
「からっ風」とか「木枯らし」と言われる由縁ですね、
北風が吹いている時は晴天になるのでゴルフ日和となりますが、あまり強いとボールがどこへ飛んでいくのかわからなくなります。
プロ選手や上級者が「雨より風のほうがイヤ」という話、聞いたことがあるでしょう。
もっとも、冬場で雨と風がセットになったら、さすがにクラブを放り出して熱い風呂に飛び込みたくなりますが。
それはさておき、風が強い時はアベレージゴルファーだって初心者だって、ファーストショットやセカンドショットで風を読もうとします。
向かい風や追い風の強さによって1〜2番手上げたり下げたり。
かなりザックリですけれど、アベレージゴルファーや初心者はこれで構いません。無風だってパーオンできるかどうか、怪しいのですから。
大切なのは、グリーン周りのアプローチ。ここで風を考えないと、普段ならボギーで収まるところがすぐに1打や2打、多くなってしまいます。
これもまた、冬場のゴルフの難しさでしょう。
風を感じたら状況に応じたアプローチショットを選択
風の影響を受けにくいアプローチはチップショット。低い飛球線と転がる距離が長い特徴を持っています。
落下地点でスピンが効いて、キュッと減速する様子はいかにもアプローチ上手に見えてカッコいいですね。
ただし、これができるのは比較的平坦なフェアウェイやラフ、そしてピンまでハザードがない場合。
またチップショットは長い距離に向いていないので、20〜30ヤードが限界点。
これ以上の距離で、しかもバンカーなどのハザードがある時はピッチショットを打たなければなりません。
チップショットよりも高い飛球線で、落ちてからは比較的転がる距離が短いことが特徴。
これなら距離が長くても、ハザードを越えてグリーンに止めることができます。
しかし高く上がる分、風が吹いている時は強さ加減を読むことが大切。短ければ風の影響は少ないだろう、と考えるのは誤り。
ピッチショットは強めに入るほどスピン量が増えます。逆回転のボールは空気を下に送り込むので高く上がり、そしてグリーン上で止まるわけです。
残り30ヤードで向かい風の場合、風速3〜4メートル/秒(m/s)だったら4〜5ヤード、5〜6m/sでは10ヤード近く押し戻されます。
追い風なら逆の距離ですね。
グリーンとピン位置によっては、オンしないだけでなくガードバンカーに落ちることもあれば、グリーンをオーバーして反対側まで転がってしまうこともあります。
アプローチで風を感じたら、状況に応じたショットの種類を選択してください。
チップショットが上手く打てない人は、風速や向きに合わせてピッチショットの距離を算出しましょう。
風の抜け道を塞ぐ地形のグリーン周りは要注意!
グリーン周りの風の読み方、プロでも難しいといいます。
試合の中継を見ていても、ティーイングエリアはフォローのはずなのにピンフラッグはアゲンスト、なんて状況、多々あります。
これ、グリーン周りの地形が大きく関係しているからなんです。
ティーイングエリアやフェアウェイは風の通り道。だから比較的一方方向から吹いています。
グリーン周りも同じように風が吹き抜けるように設計されていれば問題なく風を読めますね。
しかし、グリーンの背後は山だったり密集した樹木だったりと、風の方向を変える要素が多くあるのです。
ティーイングエリアやフェアウェイで感じていた風の方向と違うことだってあります。
グリーン周りに来たら、それまでの風方向の先入観は捨てて、改めて風の方向や強さを確認しましょう。
確認方法のひとつはピンフラッグ。はためく程度であれば風速は4〜5m/sぐらい。
それでも高い飛球線のピッチショットでは4〜5ヤード変わってきます。
ピンがしなるくらいの風だと7〜8m/sはあるので、10ヤードの違いを計算に入れておきましょう。
もうひとつの確認方法はピッチショットの高さに相当する樹々の葉の揺れ方。ピンフラッグの揺れが少なくても樹々がざわめいていたら、上空で風が舞っている証拠です。
バンカーは砂をかぶる前に目と口を閉じる!
北風が強く吹く日のグリーン周り、もうひとつ気をつけたいのがガードバンカー。特に向かい風の時は要注意です。
もうおわかりですね。
そう、バンカーショットを放つと同時に舞い上がった砂を全身にかぶること。砂をかぶるだけなら、打ち終わった後で叩いて落とせばいいだけです。
厄介なのは砂をかぶるんじゃないか、と予め警戒してしまう心理。これが働くと、ヘッドアップしたりスタンスが動いたり、さらには十分なフォローが取れなくなる場合があります。
結果、バンカーから出なかったりトップしてグリーンオーバー、最悪OBゾーンまで飛んでいっちゃったり。
まったくの、もったいない1打になりますね。
かといって、砂をかぶるだけでなく目や口に入るのは避けたいでしょう。
これを防ぐには目と口を閉じるしかありません。もちろん、最初から口はともかく目を閉じていたら砂だけエクスプロージョンという情けない結果に終わってしまいます。
目を閉じるのはクラブが砂に入る瞬間。後は目を閉じてもしっかり振り抜けばボールはバンカーから脱出します。
目を閉じると頭がしっかり残るというのもメリットのひとつ。
ぜひ、試してみてください。
北風が強い日もまた、スキルアップのチャンスと考えましょう。