ゴルフスイング
おっ3
動き出しと切り返しが重要!ショットの成否を決める動きをプロの動画で解説
こんにちは。ライターの『おっ3』です。
今年は、史上初めてマスターズトーナメントが11月に開催されました。
まだ夏の名残りを感じる気候だったとはいえ、350ヤード近いティーショットを放つプロが多く、その飛距離に驚嘆するばかりでした。
『飛んで曲がらないショット』が、今やグローバルスタンダードです。
世界ランク1位(2020年12月3日時点)のダスティン・ジョンソンは、PGAツアー屈指の飛ばし屋で、ショット貢献度もトップクラスです。
飛んで、かつ狙えるショットの持ち主と言えるでしょう。
さて、そのショットの成否を決める動きとは、一体どこにあるのでしょうか?
動き出し!
PGAツアーでパーオン率26位のジョン・ハー(2020年12月3日時点)のスムーズなスイング。どっしりとしたアドレスから、ゆったりとバックスイングに入っていることが認められると思います。
上半身に力感はなく、ほどよく脱力した状態でクラブと身体が連動していることがわかると思います。
特に注意してご覧いただきたいのが、動き出す瞬間です。
『静』から『動』へと切り替わる瞬間に、肘から手首にかけての筋肉に力が入っていないことがわかります。
もちろん、首筋や肩もリラックスした状態です。
この動き出しの瞬間で、ショット成否の半分以上は決まってしまうと『おっ3』は考えています。
スムーズな始動のために
今年、衝撃的なプロデビューを果たした笹生優花プロ。
女子とは思えないほどの身体の動きのキレとスイングスピードの速さは、スムーズな動き出しから生まれています。
動画をご覧いただくとわかりますが、2度ほどクラブヘッドを上下させて、リズムを作ってからバックスイングに入っています。
『静』の状態から急に『動』に入ろうとすると、上体に力が入ってしまう方が多いと思います。それを回避するためには、バックスイングに入る前に、何か別の動きをすることをお勧めします。一般的には、『フォワードプレス』と言われる動きです。
上体に力が入らないバックスイングでスイングの成否が決まるならば、どんなきっかけ作りが自分にしっくりと来るのか、様々な方法を試していただきたいと思います。
切り返し!
スムーズな動き出しができてしまうと、力みさえなければトップまではそのまま惰性で動けると思います。
問題は、その後『切り返し』とダウンスイングに入る瞬間です。
左足の踏み込み直後に、グリップ位置が垂直に落ちていることに注意していただきたいのです。
我々アマチュアゴルファーの場合、この時にグリップ位置が身体の前方に動いてしまうことが非常に多いのです。
しかし、ここでグリップがその動きをしてしまうと、極端なカット軌道になってしまいます。その結果、ダフリ、スライス、引っ掛けというあらゆるミスを引き起こしてしまうのです。
切り返してバックススイングに入る瞬間は、グリップ位置が地面に対して垂直に落ちるような動きが絶対に必要です。
動き出しと、切り返し、そしてダウンスイング開始直後にグリップ位置が垂直落下すること。
これが、ショット成功の鍵になると思います。
脇の締まりが大切です
ちょっと古い画像です。尾崎直道プロがアメリカでプレーしていた頃のものです。
深いラフからの脱出を試みるショットと思われますが、上体の力みは感じられません。
注目していただきたいのは、右肘が右の体側に沿い、右わきが締まっていることと、左脇が左の大胸筋にぴったりとつき左脇もしっかりと締まっている点です。
結果、グリップ位置もトップから垂直落下しています。
では、このようなダウンスイング開始の動きを習得するためにはどんな練習方法があるのでしょうか?
練習方法は?
もし可能ならば、ゴルフ友達に手伝ってもらうと効果的に体感できる練習法があります。
まずは、ゆっくりとした動きでトップまでスイングします。しっかりと体重が右の股関節に乗っていることは確認して下さい。
そこで友達登場!
トップを作ったグリップエンド付近を押さえてもらいましょう。切り返しは、左足の母指球に体重を移すことから始めましょう。
次の瞬間に、友達は押さえたグリップエンド付近を地面に垂直方向に動かしてもらいましょう。身体の動きは止めずに、左股関節を時計回りに回転させ続けます。
思った以上にグリップの位置は低くなり、シャフトと背骨はほぼ垂直になることがわかると思います。
また前出の通り、左脇は上腕部内側と大胸筋がしっかりとコンタクトし、右肘が体側に沿うように下りることで右脇も締まります。
プロや上級者がタオルなどを脇に挟んでスイングしているのは、この感覚を身体に覚え込ませるためと思います。
スイングに迷ったら……
あれこれとスイング研究しているうちに迷路に迷い込んだら、ポイントを絞ることをお勧めします。
その時には、今回お伝えした2点に焦点を当てるとシンプルになると思います。
・上半身に頼らないスムーズな動き出し
・切り返し直後のグリップ部分の垂直落下
アドレス以外のチェックポイントは、この2点で十分です。
上級者でも飛ばし屋とラウンドすると、この2つのポイントが崩れる場合があります。
自分のスイングに迷った時、これからスイング作りをする時、この2点をチェックポイントにしてみてはいかがでしょうか?