ゴルフスイング
Taddy Bear
フェアウェイからアプローチできる時はスピンするチップショットに挑戦!
グリーンとその周囲は傾斜や芝目、ラフの長さなどいろいろな要素が複雑に絡んでいるので、アプローチのテクニックは多いほどスコアメイクに役立ちます。
今回ご紹介するのは、見た目、完全に上級者のスピンを効かせたチップショット。
ハザード越えでピン位置手前、あるいはピン奥が下りですぐにラフ、といったあまり転がさず止めたい時などに役立ちます。
初心者だってチップショットができる!
カツン、と音がして低く、しかも勢いがあるアプローチ。
同伴競技者の誰もが『トップした!』と思った瞬間、グリーンに落ちてトントン、キュ! とカップ手前で止まるボール。
もう、同伴競技者の目が点になる光景が瞼(まぶた)の裏に浮かんできますね。
これもまた、ゴルフの快感のひとつでしょう。
スピンを効かせたチップショットは、グリーン形状の影響を受けにくいため距離の計算がしやすく、狙い通りに行けばパットのストレスを減少させることができる攻めのアプローチです。
スピンをかけやすいサンドウェッジを使うのでトップやダフリの危険性は高くなりますが、練習すれば初心者やアベレージゴルファーでも習得できます。
いきなり本番で使うのではなく、まずは練習場で試してください。
ボールをウェッジで薄く削ぐ!
スピンを効かせたチップショットの打ち方は以下のようになります。
・アドレスは他のアプローチと同じようにやや狭めのスタンス、体重を左股関節にかけて固定する。
・ボール位置も他のアプローチと同じく中央またはボール1個分右寄り。
・構えはボールに対してハンドファースト、左手とシャフトが一直線になるように。
・フェースは少し(約15〜20度)開く程度。
・インパクトはフェースのスイートスポットではなく、スコアライン下2本ぐらいからボールの下に滑り込ませる。
・フォローはコックを使わずボディターンで振り抜く。
スピンはボールがフェースに接触している時間が長いほど回転数が増えます。
したがってフェース全面でボールに回転を与えるような気持ちで振り抜きましょう。
難しいのはフェースをボールの下に滑り込ませることぐらいで、後は他のアプローチとそれほど変わりません。
ボールの位置をさらに右寄りにしたりオープンスタンスで打ったりと、チップショットにはいろいろな打ち方があるので、練習場で自分に合ったスイングを見つけてください。
なお、チップショットは英語表記で「chip shot」となります。
chipはポテトチップにも使われているように、名詞では「切れ端」や「小片」といった意味を持ち、動詞では「削ぐ」、「薄く切る」という意味で使われます。
ボールをウェッジで薄く削ぐ、と覚えておけばチップショットのイメージが作りやすくなりますね。
ラフからのアプローチは自信のあるショットを選ぶ
スピンを効かせたチップショットを本番で打つ場合、最初は平坦なフェアウェイから試してみるほうが無難です。
フェースを滑り込ませる打ち方なので、傾斜があるとダフリやトップが発生しやすくなります。
また平坦であってもラフに入っていたら止めたほうが賢明です。
前述したように、スピンを効かせるためにはフェースでボール薄く切るように打たなければなりません。
しかしフェースとボールの間に草が入るとボールは滑ってしまい、スピンがかからないだけでなくダルマ落としのようにボールがまったく飛ばないなんて状況に陥ることもあります。
ラフが順目であれば上級者は鋭角にフェースを入れてボールをダイレクトにとらえることもできますが、初心者がいきなりこれをやるのは大ケガの素となります。
ラフに入った時は自分の中でもっとも自信のあるアプローチを使いましょう。
アプローチは引き出しが多いほどあらゆる状況に対応できます。
スピンを効かせるチップショットを覚えてスコアメイクに役立ててください。