プロゴルファー
こせきよういち
ツアーは2勝目が難しい~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#95
「1勝目より2勝目が難しい」
プロゴルフ界ではよく聞かれる言葉です。
この言葉を思い出したのは、先週のブリヂストンオープンで今平周吾がツアー2勝目を挙げたからです。
初優勝は“負けてもともと”の心境でガムシャラにプレーし、結果、勝利が舞い込む、といったことがあります。
ところが、2勝目を前にするとそうした心境にはなれず、余計なことを考えて、壁を突破できないのでしょうか。
昨年5月の関西オープンでツアー初優勝を遂げた今平も、長らく2勝目が待たれる選手でした。
実力の高さは誰もが認めるところです。実際、今季未勝利も賞金ランキングのトップを走っていたのですから。
そして先週、ようやくつかんだ2勝目。
すると、周囲からは「3勝目はすぐだろう」とか、「今年賞金王になって、世界ランキングで50位入りし(現在67位)、来年はマスターズだ!」といった声が多く挙がっています。
重かった2勝目の栓が開き、一気に飛躍!
そんな期待を抱かせる選手が他にもいます。
今季は多くの若手が初優勝。彼らの2勝目はいつ?
まず、ブリヂストンオープンで今平と最後まで優勝を争った川村昌弘も、2013年の「パナソニックオープン」以来の2勝目が待望される選手です。
もっとも、本人の口からは“優勝”を強く意識する言葉は聞かれません。
彼の関心は、それよりも“旅”。
今は、来月実施される欧州ツアーの最終予選会でツアーカードを取得し、同ツアーを転戦しながら世界を旅することに目が向いているようです。
ならば、ツアー2勝目は欧州で!
他に2勝目が待たれる選手には、いずれも今季初優勝を遂げた若手の重永亜斗夢、出水田大二郎、星野陸也、そして日本オープンチャンピオンの稲森佑貴がいます。
彼らにとっても、2勝目は大きな自信となり、飛躍のきっかけになるはずです。
女子ツアーで2勝目が待たれるプレーヤーは?
女子ツアーでも、ツアー2勝目、そして、それをきっかけに飛躍が待たれるプレーヤーが何人もいます。
なかでも期待が高いのが、今年4月にツアー初優勝を遂げた新垣比菜。
彼女はその後、2度の2位タイなど、何度も悔しい思いをしています。
そのもやもやとした気持ちを振り払った先には、広い視界が広がっているはず。
新垣と同世代で、より悔しい思いをしているのが、4年前に15歳でツアー優勝の快挙を達成した勝みなみでしょう。
彼女も、今季は2位(タイ含む)惜敗を2度も味わっており、いつ2勝目を挙げてもおかしくない選手のひとりです。
まだまだいる2勝目が待たれるプレーヤーたち
高いポテンシャルを持ち、2勝目がいつ来てもおかしくないと言われているプレーヤーには、2011年伊藤園レディス以来、いく度もチャンスを逃している藤本麻子(写真上)。
2012年のサマンサタバサ ガールズコレクションで勝利した木戸愛(写真下)も、次の優勝が待たれる選手です。
「2勝目が来れば、すぐに3勝目」が期待できる実力選手たちに注目です。