プロゴルファー
こせきよういち
ホールインワンのエピソードいろいろ ~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#48
先週の国内ツアー競技「ダンロップフェニックス」は、ブルックス・ケプカの連覇で大会を終えました。
2位に9打差をつけての圧勝でしたが、最終日は8打差、6位からケプカを追撃する松山英樹のプレーに注目が集まりました。
ケプカにどこまで迫り、プレッシャーをかけられるか?
そうしたファンの期待に応える一打になったのが、序盤の3番パー3(180ヤード)でのホールインワンでした。
そこで今回は、国内男子ツアーで印象に残るホールインワンを振り返ってみました。
ツアー競技で初めてのエース
#松山英樹 選手、3Hでホールインワン!#ダンロップフェニックス トーナメント最終日、ライブ配信をお楽しみください。https://t.co/NIKZx5HiK7 pic.twitter.com/vkJKH6VWAr
— ダンロップフェニックストーナメント (@dunlop_phoenix) 2017年11月19日
松山英樹のホールインワンは、この日一番拍手歓声が沸いたプレーで、最終日のハイライトシーンだったかもしれません。
「完璧なショットだった。4日間いいプレーがなかったので、大いに沸いてほっとした」(松山)
でも、この「ほっとした」のがいけなかったのか、その後スコアは伸び悩み、結局はケプカと10打差の5位に終わってしまいました。
ところで、このエースですが、松山にとっては、意外やツアー競技で初のホールインワンとのこと。
あれだけ切れ味のいいアイアンショットの持ち主なのに……。
トーナメントでの初エースに、
「(ホールインワンをマークした)みんなが言う『ふわふわする』感じが分かった」
と、初体験を振り返っていました。
面白いことに、昨年のこの大会(2日目)でも、同じ3番ホールで、池田勇太がやはりツアー競技で初のホールインワンをマークしています。
そこまでツアー通算15勝のトッププロも、ホールインワンとは無縁。
エースには、実力+運が必要のようです。
華がある男の、華があるエース
エース後の松山英樹は、ラウンドが始まったばかりとあって、喜びは抑え気味。
顔をほころばせ、周囲とハイタッチを交わす程度でした。
対照的に大喜び、“欣喜雀躍”したのが石川遼です。
11年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」最終日、17番ホールでのこと。
このシーンは、覚えているファンも多いと思います。
彼のこんな姿、早くもう一度見たいものです。
「ひと振り800万円」のエース
今年の国内ツアーで最も話題になったホールインワンは、翌日のスポーツ紙に「ひと振り800万円!」の見出しが躍った、薗田峻輔のこの一打でしょう。
「フジサンケイクラシック」初日、800万円のホールインワン賞が懸かった16番パー3で、やはり自身、ツアー競技で初のエースを達成!
薗田本人、そして周囲の反応が面白い映像になっています。
ちなみに、このホールインワン賞はもともと300万円からスタート。
達成者がいなければ翌年に100万円ずつキャリーオーバーされ、800万円が上限となる仕組み。
過去には、I.J.ジャンが同じく800万円をゲットしています。
ツアーを賑わせたエースいろいろ
国内男子ツアーにおける数多くのホールインワンの中でも、“金字塔”と言えるのが98年「中日クラウンズ」2日目の中嶋常幸のエースでしょう。
1番パー4(341ヤード)のティーオフショットが、いきなりカップインしたのですから。
国内ツアーで、パー4でのホールインワンはこれが唯一無二。これ以前も、以降も記録されていません。
面白いエピソードとしては、95年の「ゴルフ日本シリーズ」。
15番ホールで、丸山茂樹がホールインワンをマークしたのはいいのですが、感激屋のマルちゃんは、なぜか目に涙。
それを見つけた尾崎将司(ジャンボ尾崎)に、「泣くなよ」とからかわれたことがありました。
そのジャンボですが、何度もマークしているからでしょう。
ある大会で、その日記録したホールインワンの感想を聞かれると、
「カップを狙って打ったんだから、入るだろう」と平然。
さすが! なのです。