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プロゴルファー

こせきよういち

世代交代が世界のトレンド?~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#197

国内の男女ツアーは先週、相次いで来年のスケジュールを発表しました。

例年であれば、併せてシーズンを総括するデータ等の発表があるのですが、今年は新型コロナの影響で2020~21年がひとつのシーズンになり、現在はシーズン途中なので、そうした言及はありませんでした。

女子ツアーではこのところ、優勝選手やシード権獲得選手の若年化を示すデータが発表され、大きな話題になっていました。

今年は予定されていた37試合のうち14試合しか開催できませんでしたが、優勝者に若年化の動きははたしてあったのでしょうか?

大きく進んだ若年化

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今年は開幕第2戦と第3戦を19歳の笹生優花が制したのですから、大方の推測どおり、優勝者の平均年齢は大きく低下しています。

スポーツ紙によれば、その年齢は22.7歳。2019年(全39戦)は24.7歳ですから、2歳も若年化したことになります。

さらに、それ以前のデータと比較すると、
2019年:24.7歳(-1.5歳)
2018年:26.2歳(-1.4歳)
2017年:27.6歳(-0.9歳)
2016年:28.5歳

と、2017年からは着実に低年齢化が進んでいます。

ところが、2015年の優勝者の平均年齢は16年より若く27.4歳なので、現在の若年化のトレンドは17年からということになります。

その2017年は、当時18歳の畑岡奈紗がシーズン2勝をマーク。現在ツアーを席巻する「黄金世代」の活躍の幕開けとなった年でした(勝みなみが2014年、当時15歳のアマチュアとしてツアー優勝はしていましたが)。

今年はこれに、2000年度生まれの「プラチナ世代」(古江彩佳:3勝、西村優菜:1勝)や前述の笹生の優勝が加わり、若年化が一気に進んだのでした。

男子ツアーも若手が独占

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男子ツアーも国内ではわずか5試合しか開催されませんでしたが、各大会の優勝者は、

星野陸也:24歳
稲森佑貴:26歳
香妻陣一朗:26歳
金谷拓実:22歳
チャン・キム:30歳

最年長が30歳という年になりました。これを契機に、男子ツアーも世代交代=優勝者の若年化が進むかもしれません。

世界的にも若年化が顕著

世代交代のトレンドは米ツアーでも顕著になっています。

世界ゴルフランキングの分析で著名なツイッターアカウント「Nosferatu」の最近のツイートを紹介します。

上掲の内容は、

2019年末のトップ50の平均年齢:32.9歳
2020年末のトップ50の平均年齢:32.9歳

顕著な動きはないが、トップ20には劇的な若手の隆盛があった(36歳のダスティン・ジョンソンが最年長!)

2019年末のトップ20の平均年齢:33.0歳
2020年末のトップ20の平均年齢:28.3歳

実に5歳近くも若返っていたのです。

そして、下掲のツイートでは、「2019年はトップ20に37歳以上の選手(=D・ジョンソンより年上)が6人いたが、2020年はひとりもいなくなってしまった」とあります。

こうした世界のトレンドに、日本ツアーの若手も乗り遅れるな!