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こせきよういち
キャディバッグに「八つ当たり」 ~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#22
先週の米ツアー競技「AT&Tバイロン・ネルソン」はビリー・ホーシェルがプレーオフの末、ジェイソン・デイ(写真右)を破り、3シーズンぶり通算4勝目をマークしました。
ビリーはこの大会の前まで4試合連続予選落ち。
直前の「プレーヤーズ選手権」では2日目後半、大事な局面でボギーを叩いて怒り心頭。
クラブをキャディバッグに投げつける“悪態”を演じました。
投げたクラブがキャディにぶつかりそうになったこともあり、彼は批判の的になりました。
ビリーはすぐに謝罪のコメントを発信。
今回は、そんな状況からの心機一転での優勝だったのです。
で、今回は、キャディバッグへの「八つ当たり」でまとめてみました。
ミラクルショットにニコリともせずクラブを投げつけ
前週の「プレーヤーズ選手権」の2日目、ビリー・ホーシェルは予選通過のためにはどうしてもアンダーパーで回らなければならない状況でした。
前半は一進一退。後半に入ると、11番と12番で連続バーディ。
さぁ、この勢いに乗じて一気に予選通過圏内へと意気込んだ13番パー3でしたが、ビリーはティショットを左に引っかけ、ボールは池へ。
意気消沈のなか、池の脇から放った第3打はグリーンオーバー。
ところが、続くアプローチがミラクルショット。このホールを奇跡的にボギーで切り抜けたのですが、彼は笑顔をまったく見せず、手にしていたクラブをバッグ目がけて投げ捨てたのでした。
クラブはキャディにも当たりそうになりましたが、ビリーはそれも一顧だにせず、すたすたとホールアウトしたのでした。
これには、さすがに批判が沸騰。
また、この映像を見たビリーもさっそく謝罪のコメントを発する事態になったのでした。
悔しさは分かりますが、その発散には気をつけて!
ミラクルショットからの一連の動きは、下記リンク先の動画でご覧ください。
怒りのひと突きでパターがぐにゃり
キャディバッグに「八つ当たり」で真っ先に思い出したのが、昨年のセルヒオ・ガルシアでした。
米ツアー競技のプレーオフ第3戦「BMW選手権」の最終日、ガルシアは6位タイの好位置からスタートしたのですが、序盤からパターが不調。
8番ホールでは、約6メートルから3パットでダブルボギー。フラストレーションのたまる展開になりました。
そして、12番で4メートル余りのバーディパットを外すと、ついに怒り爆発。
ホールアウト後、手にしていたパターでキャディバッグをグイッとひと突きすると、シャフトがぐにゃり曲がってしまったのです。
このような場合、以降のホールでそのパターは使えません。もし使った場合は、競技失格になってしまいます。
そのためガルシアは13番ホール以降は、ウェッジやウッドでパッティングをすることに。
その結果、スコアをさらに2打落としてしまったのです。
自業自得と言ってしまえばそれまでですが、「八つ当たり」にも限度があるといったところでしょうか。
バッグ相手に殴る蹴るの乱暴狼藉
昨年の米ツアー競技ではもうひとつ、派手な「八つ当たり」が見られました。
3月の世界ゴルフ選手権「キャデラック選手権」の最終日のことです。
フランスのビクトル・デュビッソンは、この日をパープレーの72でラウンドしたのですが、前日の第3ラウンドでは80の大たたき。
そのフラストレーションを引きずっていたのでしょう。パットが惜しくも届かなかったホールで、怒りの感情が大噴火。
ホールアウト後、カップから拾い上げたボールを投げ捨て、続いてキャディバッグ相手に殴る蹴るの乱暴狼藉。
見ているほうがひやひやするくらいのクレージーぶりです。
それにしても、怒り狂うデュビッソンの横で、ただじっと見守るキャディって、本当に大変な仕事ですね。