ゴルフコース・練習場
PAR RUSH 01
関西で5番目の歴史を持つ、兵庫県「名門・宝塚ゴルフ倶楽部」を紹介・後編〈コース・昼食〉“コース紹介・新シリーズ”第31回
今回は、関西の方には知られている有名なコースである、「宝塚ゴルフ倶楽部」をご紹介しています。
このコースは、歴史と風格があり「全国・古いゴルフ場ランキング」でも、第10位に位置しています!
前編「歴史・施設編」に続き、今回は後編として、コース編をお送りします。
今回は、古い・格式あるコースである、「宝塚ゴルフ倶楽部・旧コース」をラウンドしましたので、この旧コースをご紹介します。
素晴らしいコースに感動して、ラウンドを楽しみました!
目次
先ずは、コース全体の概要からご紹介します。
ほぼフラットの地形に18ホールが広がっています。
距離は、アウト3049ヤード、イン2958ヤード、トータル6007ヤードと決して長くはありませんが、それもそのはずで、アウト・インともにショートホール(パー3)が各3つあり、パーはハーフ35で、全体でパー70の設定となっています。
しかし、この長さでさらにパー70の設定でも、コースレートが70.4ということは、決してやさしくはないということです。
古いコースですが、コース内には距離では計れない、様々な罠が仕掛けられていると感じました!
アウトコースの特徴……
アウトコースのスタートホールのティーグラウンドに立つと、「あれっ! 林間コースなのですか?」と思うほど、ほぼ真っ平らなフェアウェイが広がっていました。さらに、フェアウェイの幅もそれなりにあり、のびのびと打っていけます。
しかし、このコースの難しさは、グリーンに近づくに連れて徐々にわかってきます!
グリーンが砲台で、1グリーンなのに割合小さく、グリーン周りがバンカーに囲まれていて、花道が極端に狭いことです。
さらに厄介なのは、グリーンがベントグリーンにもかかわらず、目がしっかりとあることでした。そのために、手前から奥へ順目の場合、グリーンに落ちた球は止まらずに、奥まで転がってしまうことがあります。
キャディーさんが、ホール毎にグリーンの特徴と攻め方をアドバイスしてくれますが、これがさらにグリーンを狙うショットでプレッシャーがかかることになります。
そのために、短い距離でも、グリーンの目を気にする繊細なショットが求められ、短くても気が抜けないホールが続きます!
すべてのホールを紹介したいところですが、先ずはハンディキャップ上位のホールから……
アウトコースでは、パー70の設定なのでショートホールが3つあります。しかし、ショートが多いから、パーが取れると単純に考えるとひどい目に遭います!
さらに、このショートホールのハンディキャップ(HD)が、いずれもやさしいホールに設定されているのが曲者です。だまされないようにしましょう!
ホールHDで難しいのは、3番・391ヤードのミドルホール(パー4)がHD1、7番・368ヤードのミドルホールがHD3、5番・550ヤードのロングホール(パー5)がHD5です。
これらのホールはいずれも難しいホールですが、この3ホールに限って言えば、まったく造りが違うホールです。従って、どのホールが最も難しいかは甲乙つけ難いです。
簡単に言えば、ボギーで収めるためでも、確実なピンポイントへ運ぶショットが求められます。ミスは許されず、ボギーを取るのも決して簡単じゃないのです!
ここで、ひと休みしてレストランと昼食をご紹介!
アウトが終わったところで、レストランの昼食をご紹介します。
落ち着いた雰囲気のレストランで、いつものようにカレーライスを注文しました。
キャディさんからは、「中華が有名ですよ!」とアドバイスをもらっていました。今回は残念ながら、カレーライスをいただきましたが、メニューには多くの中華料理が載っていました。どれも、おいしそうで、ぜひ食べてみたいという内容です。
さて、ビーフカレーは1100円とリーズナブルで、肉も大きく柔らかく、とてもおいしく、さすが名門コースのカレーライスは違う! という、名門コースのカレーライスの感想でした。
インコースの特徴……
さて、後半のインコースをスタートします。
インコースの距離は2958ヤードで、アウトコースと比べて約100ヤード短くなりますが、アウトコースに比べるとややアップダウンがあり、コースはとても難しく感じさせるホールが続きます。
インコースも、アウトコースと同様にパー35で、ショートホールが3つあります。レギュラーティーでも、どのホールも150ヤードから185ヤードの距離で、決して短くなく、難しいショートホールです。
また、ショートホールが3つあってこの距離ですから、全体としても短いコースではないことがわかります。設計者の意図を感じるホールと戦うことになります。
さらに、インコースもグリーンの目を意識しながら、攻める必要があります。
インコースもホールHD上位のコースからご紹介します……
インコースは境川を上流に上って行ったり、下ったりしながらホールを消化していきます。
これが曲者で、平坦に見えるホールが、実は上流に向かって行くので、緩やかな上りだったりしますが、ティーグランドではそれを感じさせない、井上誠一の目の錯覚を利用した造りを思い出させるところがあります。
最も難しいHD2は、15番・392ヤードのミドルホールです。このホールは境川を上って行きますので、見た目以上に上りがあり、410ヤード以上の感じだと思います。
キャディーさんが、無理せずに3オン狙いで行きましょう! と、アドバイスしたのが理解できます。
一見広々としたホールに見えますが、フェアウェイも真っすぐではないので、ピンポイントへ運び、3打目勝負となるホールです。
次は、14番・505ヤードのロングホールがHD4です。このホールも境川の上流に向かって行くホールですので、実距離は相当あります。さらに、グリーン手前にある大木が、狙いを難しくさせます。方向を間違えると、スタイミーで狙えなくなるので、注意が必要です。
インコースは、少しトリッキーなホールが続きます!
インコースのトリッキーなホールの中で、この3番ショートは象徴的なホールでしょう!
川に挟まれたグリーンを狙うホールで、左右共に逃げ場はなく、落ちればOBになります。やや打ち下ろしなので、風の計算も必要です。これがHD18というのは、理解できませんでした!
16番からの上がり3ホールは、方向的には下りになります。
ショートホール、ロングホール、ミドルホールと続きますが、特にロングホールは極端な打ち下ろしで、フェアウェイも狭く感じます。やや左ドッグレッグで、狙いをきっちり取らないとトラブルになります。ロングヒッターはチャンスもありますが、左の林の上を越えて行くショットになります。
最終ホールはほとんど平坦なミドルホールで、距離が417ヤードと長く、フェアウェイがS字になっていて難しいホールです。無理をせずに、3オン狙いも攻め方の一つです。
宝塚ゴルフ倶楽部のラウンドを終わって……
宝塚ゴルフ倶楽部の旧コースをラウンドして、改めて日本で10番目に古いコースの重みを感じました!
地形をそのまま利用して、本当に上手く造られているコースだと実感しました。コースの造り、風格など、すべてで素晴らしいゴルフ場です。
今回は、その罠に見事にはまって玉砕しましたが、機会があればチャレンジしたいコースです。関西在住の方にはぜひお勧めしたいコースの一つです!