ゴルフクラブ
Gridge編集部
【MSD42外伝】クラブ、ボール、シューズ……ブリヂストンの新製品を一気に体験!
こんにちは、じゅんやあくです。ものすごく暑いですね。
さて、そんな地球の暑さに対抗すべく(?)、熱い新製品を続々と発表しているブリヂストン。
7月某日、それらを一気に体験する機会をいただきましたので、ホカホカのうちにレポートしたいと思います。
フェースミーリングがボールをつかんで飛距離アップ!?
まずはクラブ。
新しいBシリーズからは、ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアン、ウェッジとフルラインアップが出揃いました。
なかでも注目はドライバーです。
今回のキーテクノロジーは、「SLIPLESS BITE MILLING(スリップレスバイトミーリング)」と呼ばれる、フェース面上に施されたミーリング加工です。
フェース面上をレーザーでクロスハッチングすることで密度を上げて、インパクト時のボールの食いつきを向上させ、スピン量を減少させるという技術とのこと。
クロスハッチングというのは、細かい平行線を密接に組み合わせて網目状のパターンを作成する方法。
実際に、肉眼では見えるか見えないかですが、マクロ撮影するとハッキリ見える細かいギザギザがフェース面上に施されており、いかにも摩擦係数が高そうです。
ところで、ウェッジなどでも似たような処理を施したフェースのものはありますが、その場合スピン量は増えることが普通です。
しかし、ドライバーのようにロフトが立っているクラブの場合は、インパクト時のフェースのスリップを防ぐことがスピン量を減らす方向に作用し、結果として飛距離アップにつながるそうです。
さて、今回は試打の前に同社の「ゴルファーズドック」を受け、どのドライバーが自分に合うかをフィッティングしました。
ドライバーには、「B1 ST」「B2 HT」「B-Limited B1 LS」の3タイプが用意されています。
STは「Strong Trajectory(強弾道)」、HTは「High Trajectory(高弾道)」、LSは「Low Spin(低スピン)」の略で、「B1 LS」のみ、試打会やフィッティングなどのイベント限定モデルとなっています。
フィッティングの結果、私に合ったのはB2 HTでした。
実際に打ってみましたが、確かにスピン量の少なそうな棒球がズドンと飛んでいくような弾道でした。
そして、特筆すべきは、曲がり幅が小さくなっていたこと。
ちょっと「ヤバい、こすった!」と思ったような当たりでも、フェアウェイの右端にボールが残ったりしてくれました。
感覚的には、20ヤード曲がったと思ったら10ヤードしか曲がらなかったという感じで、体感的には半分くらいしか曲がらなかった印象でした。
9月8日発売予定です。
フェース面のアップ写真。溝の中にも細かい模様が刻まれていることがわかる
タイプに合わせて選べるフェアウェイウッド、ユーティリティ
フェアウェイウッドとユーティリティにも、それぞれ「B1 ST」「B2 HT」の2タイプが用意されました。
ドライバー同様、「B1 ST」が強弾道、低スピンで飛ばせるタイプ、「B2 HT」がドローバイアスで、高弾道でつかまえて飛ばせるタイプとなっています。
アイアンは、飛び系アイアンながらすっきりとしたデザインの中空モデル、「233HF」です。
内部に2種類のポリマーを充填することで、ソフトな打感と軽量化を実現しているとのこと。
こちらのアイアンは、私のアイアンと比べてロフトがおよそ1番手ほど立っているのですが(7番で28度)、弾道の高さは番手なりで飛び出していき、結果飛距離も1番手分伸びていました。
ウェッジは、「BRM2 HF」というモデル。チタンコアをヘッドに複合することで高MOI(慣性モーメント)化し、「BITING RAIL MILLED(バイティングレールミルド)」というフェース面のミーリングによって高スピン化しています。
キャビティ系のアイアンとのつながりのいいウェッジとなっています。
こちらもドライバー同様9月8日発売予定となっています。
飛距離モンスターがさらにパンプアップ!
お次はボール。
“飛距離モンスター”でおなじみのJGRボールが、さらにコアの容量を拡大した「デカ飛びマッスル」によって、さらなる飛距離アップを追求しています。
コアを大きく収縮することで「タメ」を作り、収縮からの復元を速くすることで「弾き」を生み出す「効率インパクト」を実現したとのことです。
実際に打ってみると、打感が軟らかく、ボールをしっかりつぶせている感覚があります。それによる初速の速さやスピンの少なさも感じました。
ところで、このようなディスタンス系ボールで気になるのはアプローチ領域での使い勝手。
これまでのディスタンス系ボールは、よく「高さで止める」という“言い訳”のもと、打ち出した瞬間にボールが滑って思った以上にボールが高く上がってしまう印象がありました。
しかし、このJGRに関しては、そこまで滑る感じもなく、スピン系のボールほどではないにせよアプローチのスピンもそこそこ入りました。
特に、ヘッドスピード40メートル/秒(m/s)前後で、ドライバーのバックスピン量がやや多めのスライサーが使ったら、飛距離も方向性も良くなりそうなボールだと感じました。
8月4日発売予定となっています。
履いていて“存在感のない”、軽量スパイクレスシューズ
スパイクレスシューズが登場してから約30年経った現在、その市場におけるシェアは、ソフトスパイクが約30%なのに対して、約70%を占めているそうです。
ゴルフシューズ開発において、いち早くスパイクレスに特化してきたのがブリヂストンで、2021年7月に発売された同社の「ゼロ・スパイク バイター ライト」は、発売後1年間の累計販売数量でNo.1を獲得したとのことです(矢野経済研究所調べ)。
そんなゴルファーの支持を得た“No.1スパイクレス”が、さらに軽くなって、グリップ力を増して新登場しました。
重量は片足260グラム(26.5センチ)と、前作比5グラム減を実現(同社調べ)。
その一方で、アウトソールに搭載した「ターフバイトポケット」により、スイング時のグリップ性能が大きく向上し、前作比で133%のグリップ力を達成しています(同社調べ)。
また、超軽量かつ反発・屈曲性能に優れた素材「KaRVO™(カルヴォ)」も引き続き採用。土踏まず部に内蔵することで、スイングや歩行のサポートをしてくれます。
実際に履いた感想は、いい意味で“存在感のない”シューズというもの。軽量なことに加え足首周りの当たりがソフトなため、履いていることを意識させません。また、ソール部分の適度な反発やグリップにより、歩行やスイング時の“蹴り”も自然に行えました。
こちらはすでに発売中です。
まだまだ暑い日が続きますが、みなさまもぜひブリヂストンの“熱い”新商品たちを試してみてください。