ゴルフクラブ
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ドラコンプロがマーベリック ドライバーを試打計測したよ!
今年も大注目クラブの筆頭を突っ走るキャロウェイ。
注目のドライバー「マーベリック」、ノーマルバージョンと「サブゼロ」を店舗の試打計測機GC2で計測してみました。
そもそもマーベリックの特徴は?
キャロウェイ公式ホームページや情報サイトにいろいろと特徴が書いてありますが、箇条書き形式で特徴を挙げていきたいと思います。
・AIがフェースセンター以外のショットでも初速が落ちないようにフェースを設計
・AIが全クラブ(フェアウェイウッド、ハイブリッド)のフェースを専用設計
・AIが打音(打感)も考慮
・フェース素材が6-4チタンから高強度のFS2Sチタンに変更されさらに高初速
・ノーマルバージョンは空力を考慮しハイバック形状
・「サブゼロ」はやや小ぶり(450cc)と徹底した低スピン
・「マックス」は投影面積を大きくしやさしさがマックス
・レディース用として「MAX LITE」がラインナップ
とにかくキャロウェイはAIによる設計を大々的にアピール!
注意してほしいのは?
今回キャロウェイのマーベリックドライバーで「サイクロン形状」と空力をアピールしています。
しかし、このサイクロン形状は「ノーマルバージョン」にのみ採用です。
サブゼロやマックスを同じ角度から見ると、以前と変わらずシャローバック形状が踏襲されています。
ノーマルバージョンとサブゼロの試打計測結果。注目はバックスピン
上の青色の数値がノーマルバージョン、下の赤い数値がサブゼロ。
左の数値から見ていきたいと思います。
ヘッドスピードですが、総重量の差が出ていると思います。
ノーマルのSフレックスで299グラム、サブゼロのSフレックスで309グラムと10グラムの差があります。
ボール初速もそのヘッドスピードの差がある程度反映されていると思います。
次に「Efficiency」とありますが、スマッシュファクター(ミート率)のことです。
注目したいのがサブゼロの数値。ヘタクソな自分の試打でも平均で1.4を超えてきています。飛距離性能の差が少し出てきてそうです。
続いて打ち上げ角度。平均値だけ見ればサブゼロのほうが高いように見えますが、1球ごとの数値を見るとそうでもなさそうです。
サブゼロの20度以上の打ち出し角だとフェースのかなり上で当たっているので、ちょっと参考値から外れるかと思います。
サブゼロの20度以上の数値を排除して計算すると平均で「13.4度」の打ち上げ角です。
そうやって見てみるとノーマルバージョンのほうがやさしく上がりそうですね。
続いて左右打ち出し角とサイドスピンを同時に見てみましょう。
上のノーマルのほうは平均して右方向に打ち出して左方向のサイドスピンが掛かっていることから、ドロー系の球になりやすそうな数値になってます。
対してサブゼロですが、左方向に打ち出して右方向のサイドスピンが掛かっているので、フェード系の弾道になりやすそうですね。
過去のサブゼロシリーズでも言われていましたが「左に行かない」というのがしっかり表れている数値になりました。
続いて最注目のバックスピンです!
GC2の計測器を体験したことある方には分かると思いますが、ユピテルに比べてヘッドスピードがかなり辛い計測器です。
その計測器でヘッドスピード50メートル/秒を超えてもこの数値です。
細かくて見ていきましょう。
ノーマルではつかまり切らずに右に行っても2700回転前後で、思いっ切りつかまってフェース上で打てた時は1500回転くらいの数値です。
バックスピン2700回転といえば、比較的飛距離も方向性も出しやすい数値ですが、1500回転となると男子ドラコントップクラスの選手が理想とするくらいの少ない数値になります。
ヘッドスピードが足りないと圧倒的なキャリー不足になりかねないですね。
続いてサブゼロを見てみましょう。
つかまり切ってない右に行ったスライス球でも2500回転を下回ります。少ない数値ではなんと1300回転!
平均でもノーマルよりもさらに少ない2000回転を切って1800回転台になってます。
両モデル共通して言えるのが、圧倒的なバックスピンの少なさ。よほどヘッドスピードに自信があるか打ち出し角が高い人以外は、10.5度を購入したほうが良いと思います。
場合によってはスリーブの調整機能で+2度の設定もアリかと思います。
キャリーと総距離の関係ですが、今回はヘッドスピードが速いのでこのバックスピン量でもキャリーが稼げてサブゼロでは300ヤード近いキャリーが出ています。
力自慢のゴルファーには興味深い結果にもなったと思います。
どんなゴルファーに合いそう?
今回の試打計測結果で超個人的に「こんな人に合う」というのを考察してみました。
真っ先に思いつくのが
「ヘッドスピードが速い人」
「打ち上げ角が高い人」
このどちらかのタイプだと思います。
ヘッドスピードが速い、打ち上げ角が高いと、この少ないバックスピンを活かしてかなり飛距離を稼げると思います。
「打点が少しバラける人」
これは今回のモデルの特徴ですね。多少の打点のブレはAI様に設計していただいたフェースが何とかしてくれます。
「普通に振ると真っすぐだけどしっかり振るとつかまり過ぎる人」にはサブゼロ。
注意してほしいのはチーピン病の人が劇的に改善するクラブではありません。
正直言って超スライサーがドローを打てたり高弾道が打ちやすいといったお助け機能はかなり少ないモデルです。
まだ試打していない「マックス」にどれだけやさしさが詰まってるか楽しみです。
サブゼロはキャロウェイの特約店でしか販売していないらしいので、見かけた方はすぐ試打しましょう!